美しい海に面した施設充実の公園
沖縄本島北部・大宜味村塩屋にある結の浜公園(ゆいのはまこうえん)は、やんばるならではの美しい海岸線に沿ってつくられた絶好のロケーションが魅力の公園です。
もともとは海だった場所をダムの残土を利用して埋立てた場所ではありますが、周辺には小中学校やコンビニのほか、ふつうに住宅などもあるので、あまり埋立地っぽい雰囲気はありません。

ロケーションもさることながら、遊具の種類や数の多さもこの公園の魅力のひとつ。おそらく本島北部エリアでも、五本の指に入るくらいの充実度なのではないかなと思います。
公園内の遊具について
結の浜公園は、大型の遊具を「ぶながや(大宜味村ではきじむなーのことをそう呼びます)」の隠れ家に見立てた大宜見パラダイスコンビネーションエリアと、トランポリン遊具のある中央エリア、そして低年齢児童向けの遊具のある芝生エリアに分かれています。
大宜見パラダイスコンビネーションエリア

このエリアの遊具はどれもサイズが大きく、難易度もけっこう高めに設定されているので、小学生中高学年くらいの子供でも退屈せずに遊べると思います。
また、この公園の遊具の特長として、大型の遊具同士がつり橋やロープなどでつながっているので、いろいろな遊具を連続して楽しめるという点があげられます。遊びがとぎれとぎれにならないというのは、子供たちにとってけっこう重要なポイントなのかもしれません。

滑り台は、我が家の子供たちいわく「あんまり滑らなかった…」とのことですが、安全のためにそのような仕様になっているのかもしれません。着ていた服のせいかもしれませんが…。

滑り台の横にはクライミング遊具も。そこそこの長さがあるので、ここと滑り台とを何度も往復するだけでけっこうな運動になると思います。疲れ知らずの子供たちは、平気な顔で何度も繰り返し登っていましたが。

遊具と遊具とをつなぐロープのつり橋は、高さはそこまでないものの本格的な造り。左右にネットが張られているので落ちることはありませんが、歩くたびにゆらゆらと揺れるので、ちょっとしたスリルを味わえます。

ほかの公園であまり見かけないものとしては、チェーンでできたハシゴがつらなった遊具がありました。写真だとちょっと分かりづらいかもしれませんが、中央に行くにしたがってハシゴの段数が多くなっています。
似たような感じでロープでできたものは見たことがありますが、チェーンのものははじめて見ました。そういえば昔はチェーン製の遊具がけっこうあったような気がしますが、最近ではあまり見かけませんね。耐久性や安全性などに問題があったのかもしれませんね。


先ほどのものとは違ったチェーン型ラダー遊具も。こちらは横向きの姿勢のまま渡っていくタイプですね。

これは大人用かもしれませんが、上から垂れ下がったロープを順番につかみながら向こう側に渡るという、かなり難易度の高そうな遊具です。そもそも最初のロープがけっこう高い位置にあるので、我が家の子供たちはチャレンジすることができませんでした…。
ちなみにこの日、この遊具で遊んでいる子供(大人も)はいないようでした。やっぱりちょっとハードルが高いのだと思います。

こちらは板をジャンプするように蹴りながら進んでいく遊具。力よりも体のバランスを養うのによさそうですね。

同じバランス系の遊具でも、ロープでできたものもあります。けっこう揺れるので落ちずに渡りきるのは大変ですが、高さがあまりないので、万が一、足を踏み外しても大きなケガの心配はないと思います。
トランポリン遊具のエリア
トランポリン遊具といえば北中城村の中城公園のものが有名ですが、結の浜公園にもなんと同じようなトランポリンがありました! つくりは少し小さめですが、素材は同じ感じのものです。

ここからの眺めは最高で、海の向こうに古宇利島や屋我地島がくっきりと見えます。

トランポリンのある屋上から下に向かって、くるくる回るトンネルタイプの滑り台も設置されています。シーサーなのか、龍なのか、何をイメージして造られたのか今ひとつ分からなかったですね。

トランポリンの下部には地下のようなスペース(中城公園のものに構造が似ています)があり、こんなところこにも遊具がありました。

トランポリン下のスペースの壁には、沖縄の遊び歌の歌詞がイラストとともに描かれています。「あぶしぶながや」の歌の横には、にっこり笑った「ぶながや」が。
ぶながやは、やんばるの森や川の精霊なのですが、きじむなーと同じものという考え方もあれば、それぞれ違うものという考えもあるようです。
描かれているぶながやは赤い髪の毛なので、きじむなーの一般的なイメージに近い気がしますね。あ、でも、木はガジュマルではなく柑橘系の木のようです。おそらく大宜味村名産のシークヮーサーでしょうね。色はタンカンっぽくもありますが。

壁には「あぶしぶながや」や「おにきめ(鬼決め)のうた」など、うちなーぐちの遊び歌も。昔の話や歌にくわしいおじいちゃんやおばあちゃんと一緒に行けば、いろいろと教えてくれるかもしれませんね。

幼児遊具のある芝生エリア

芝生エリアには、低年齢児童向けのコンビネーション遊具があるほか、ブランコやスイング遊具などが設置されています。あとは、芝生が広がっているだけですが、ボール遊びやフリスビーなどを楽しみたい人にはむしろこちらがおすすめです。

ブランコは、落下防止用のベルトがついている幼児用のものではありません。が、左側のブランコは少しチェーンが短くなっていて、振り幅が小さくなるように造られています。なので、あまり乗り慣れていない子供は、左側のものを使うとよいと思います。

ブランコのてっぺんには、大宜味村のマスコットキャラクター「おおぎみシーちゃん」が。白い花がワンポイントでかわいいですね。ちなみに、キャラクターも名前も地元の子供たちが考えたものだそうです。自分の考えたキャラクターが公園にあったら、きっとうれしいはずですね~。



公園内の施設について
結の浜公園(ゆいのはま公園)には、男女別のトイレが完備されています。女性用のトイレは、一部バリアフリー用の仕様にもなっているような感じでしたが、表示がなく確認することができませんでした。
トイレ横には自動販売機もあり、水筒やペットボトルを忘れてしまった時には便利な存在です。

また公園内には、ちょっと腰を下ろして、お弁当やおやつを広げることのできる休憩スペースが用意されています。風情のある赤瓦屋根の東屋で、急に雨が降ってきたときの避難場所としても便利ですね。

遊具のすぐそばにもテーブルやベンチが用意されているので、ひと休みしながら、子供たちが遊ぶ様子を見守ることができます。


水飲み場、手洗い場もしっかりと完備されているので安心。夏場の熱中症対策はもちろん、遊んだ後のうがい・手洗いにも便利です。

自動販売機はトイレ横にもありますが、駐車場側にもあります。こちらの方が種類が多いので、いろいろ選びたいならおすすめです。

駐車場は、大宜味パラダイスコンビネーションエリア側に小さなものが、芝生エリア側に大きなものがあります。もちろん、どちらも無料のパーキングです。

芝生エリアで遊びたいなら、大きめの駐車場が近くて便利。駐車スペースにゆとりもあるので、運転が苦手という方はこちらをおすすめします。

遊具メインで遊ぶのなら、大宜味パラダイスコンビネーションエリアの駐車場が便利です。 こちらは5台ほどのキャパなので、休日は早い時間に埋まってしまうかもしれませんね。
海辺の遊歩道を散策しよう
海のすぐそばにある公園らしく、結の浜公園には海岸に降りられる階段が整備されています。砂浜があるわけではありませんが、コンクリート舗装の遊歩道が整備されているので、海を見ながら散歩するのにはぴったりの環境。足場がよいので、子供と一緒に歩くこともできます。

遊歩道には柵はないですが、道から海面までかなり距離をとってあるので、もし転んだとしても海に落ちる危険は少ないと思います。とはいえ油断は大敵ですので、歩く際は十分気をつけてくださいね。

公園が混んでいたり、子供が遊びに飽きた時などは、ぜひ歩いてみてください。とっても気持ちがいいですよ~。
こんな方におすすめ
結の浜公園には、個性的な遊具がたくさんあり、確かにそれも大きな魅力なのですが、何かひとつおすすめのポイントをあげるとすれば、やっぱり海のそばにあるということかなと思います。このロケーションは、やっぱりすごいと思います。
単純に子供を遊ばせる場所としても素晴らしいですし、大人が気分転換するうえでも理想的な環境だと思います。子供と一緒に海を見ながら遊歩道を歩くだけでも、かなりリフレッシュできると思いますよ~。ピンときた方は、ぜひ一度お出かけください。

周辺には、車で行ける距離にター滝や七滝、少し足をのばせば比地大滝ややんばる野生生物保護センター「ウフギー自然館」など、やんばるの豊かな自然を身近に感じられるスポットがたくさんあるので、公園の行き帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
基本情報・地図・アクセス
結の浜公園(ゆいのはま公園)があるのは大宜味村塩屋ということで、南部や中部から行こうと思うと、ほぼ一日がけのプランになります。なので、公園なんて近所の公園で十分という方には正直キツいかもしれません。「楽しければ行き帰りの移動なんて苦にならない!」という、アクティブなファミリー向けの公園だと思います。

公園へのアクセスは、沖縄自動車道の許田インターを下りて、ひたすら国道58号線を北進。途中、名護市内は混雑することがあるので、気になる方はバイパス(トンネル)を利用すると早いです。塩屋湾にかかる塩屋大橋を越えてしばらく進むと、ヤマト運輸の配送センターが左手に見えてくるので、そのあたりを左折すれば公園はもうすぐそこです。
住所:〒905-1311 沖縄県国頭郡大宜味村塩屋1306-5
Map Code:485 642 061*14
駐車場:無料パーキングあり(約55台)
トイレ:あり(男女別)
休憩スペース:あり(屋根・テーブル・ベンチ付き)
自動販売機:あり